メールは業務を行ううえで欠かせないツールです。一方で、迷惑メールの増加に悩まされている企業も少なくありません。この記事では、Outlookで迷惑メール設定を行うメリットや具体的な設定方法、安全に使用するための対策を解説します。迷惑メール設定を解除する手順もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
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目次
Outlookの迷惑メール設定とは?
Outlookは、Microsoft社が提供するメールソフトで、多くの企業で導入されています。まずは、迷惑メールの概要や、迷惑メール設定を行わない場合のリスクから見ていきましょう。
そもそも迷惑メールとは
迷惑メールとは、受信者の意図に反し、一方的に送られてくる広告・詐欺・ウイルスなどを含んだメールを指します。メール本文内のリンクや添付ファイルをクリックすると、ウイルスやマルウェアに感染し、データが破壊されたり、企業の機密情報が漏洩したりする恐れがあります。
関連記事:迷惑メールとは?迷惑メールが届く原因、受信拒否や対処法をわかりやすく解説
迷惑メール設定や削除をしない場合のリスク
迷惑メールを削除せずに放置していると、誤って開封してしまうリスクが高まります。迷惑メールが頻繁に届く場合は、仕事に関するメールが埋もれてしまい、大切な情報を見逃すかもしれません。迷惑メールは放置せず削除する、もしくは迷惑メール設定を行い、迷惑メールが届かないようにするなどの対処が必要です。
Outlookは設定で迷惑メールを減らせる
通信事業者は認証技術を活用して迷惑メールの検出を行っています。しかし、すべての迷惑メールを完全にブロックするのは難しく、一部がすり抜けてしまうこともあります。Outlookでは、迷惑メール設定の調整により、受信ボックスに届く不要なメールを減らすことが可能です。フィルタを活用し、迷惑メールを自動的に振り分けることで、より安全なメール環境を整えられます。
迷惑メールの送信者がメールアドレスを知っている理由
そもそも心当たりがないのに、どうして迷惑メールが送られてくるのでしょうか。迷惑メールの送信者がメールアドレスを知っているのには、いくつかの理由があります。ここでは、主な理由として下記の4つを紹介します。
・企業やサービスからの情報漏洩
・ウイルス感染による情報流出
・メールアドレスを集めて販売する業者からの流出
・自動ツールによる宛先メールアドレスの生成
特に企業のアドレスは、自動ツールでランダムに作成されたものが標的になるケースもあります。不審なフリーアドレスからのメールや、日本語が不自然なタイトルのメールには十分注意し、むやみに開封しないよう心がけましょう。
企業内でOutlookの迷惑メール設定を行うメリット
続いては、企業内でOutlookの迷惑メール設定を行うメリットを解説します。
業務が効率化する
迷惑メールの設定により、重要なメールが埋もれるのを防ぎ、業務の効率化につながります。また、不要なメールの増加はメールボックスのストレージを圧迫し、必要な情報を探す手間が増えかねません。迷惑メール設定を適切に活用すれば、メール管理の負担を減らし、スムーズに業務を進められるようになります。
セキュリティが向上する
セキュリティが向上する点も、Outlookの迷惑メール設定を行うメリットのひとつです。ウイルスに感染してしまうと、重要なデータや個人情報が盗まれたり、データやファイルが削除・破壊されたりする恐れがあります。スパムメールや攻撃の可能性があるメールを避けることで、ウイルス感染や情報の流出を防ぎやすくなります。
迷惑メールによるストレスが軽減される
迷惑メールが多いと、多くの受信メールから必要なメールを探すのに時間がかかるため、ストレスが溜まりやすくなります。迷惑メール設定を行うことで、重要なメールを見逃す心配が減り、精神的な負担も軽減されます。
迷惑メールフォルダの場所
Outlookの迷惑メールフォルダの場所は、パソコンとスマートフォンとで異なります。パソコンは画面左側の「受信ボックス」の下です。一方、スマートフォンは、受信トレイの左側にあるアイコンをタップすると表示されます。
迷惑メールフォルダに入ったメールが削除される期間
Outlookで迷惑メールフォルダに届いたメールは、10~30日後に自動的に削除されます。迷惑メールフォルダに保存する日数は、任意で設定可能です。保存できる日数は1日以上となっています。
※参考:メールが誤って [迷惑メール] フォルダーに移動する|Microsoft
Outlookの迷惑メール設定方法3つ
ここでは、Outlookの迷惑メール設定方法として「フィルタ機能」「ブロック機能」「通報機能」の3つを紹介します。
フィルタ機能
迷惑メールであることが明らかなメールは、フィルタ機能で迷惑メールフォルダに移動させましょう。具体的な設定手順は下記のとおりです。
1.「ホーム」タブをクリックする
2.「迷惑メール」をクリックする
3.「迷惑メールのオプション」をクリックする
4.表示されたダイアログからレベルを設定する
5.「OK」をクリックする
レベルが高いほど迷惑メールの判定が厳しくなり、通常のメールも対象となってしまう可能性があるため、注意が必要です。
ブロック機能
特定の送信者・ドメインのメールをブロックする機能です。具体的な設定手順は下記のとおりです。
1.「ホーム」タブをクリックする
2.「迷惑メール」をクリックする
3.「受信拒否リスト」にメールアドレスを入力して「追加」をクリックする
4.ドメインでブロックする場合は「禁止ドメイン」にドメイン名を入れて「追加」をクリックする
5.保存をクリックする
何度も同じ送信先から迷惑メールが届く場合は、ブロック機能を活用してみましょう。
通報機能
迷惑メールが届いた場合は、Microsoft社に通報することも可能です。具体的な設定手順は下記のとおりです。
1. 通報するメッセージを選択する
2. 閲覧ウインドウの上にある「レポート」をクリックする
3.「迷惑メールを報告する」 をクリックする
迷惑メールの通報により、Microsoft社の分析・対策に役立てることができ、フィルタ機能の精度向上が期待できます。
より安全にOutlookを使用するための対策方法
Outlookには迷惑メール設定以外にも、さまざまな機能が備わっています。ここでは、より安全にOutlookを使用するための対策について解説します。
受信メールの処理方法の変更
初期設定は「標準」となっていますが、指定アドレス以外からのメールを受信したくないときは「厳密」に変更しましょう。処理方法を変更することで「セーフリスト」以外からのメールが受信フォルダに届かなくなります。
フォルダの作成
Outlookでは新規にフォルダを作成し、受信したメールを自動で振り分ける設定ができます。顧客や案件別にメールを保存することで、重要なメールを見落とすリスクが減り、対応漏れを防ぎやすくなります。
ルールの作成
ルールを作成することで、メールの管理を効率化できます。具体的には「件名に特定のキーワードが含まれていたら任意のフォルダに移動する」といった指定が可能です。フォルダの作成とルールの作成を組み合わせれば、自動的に対象のメールを好きなフォルダに保存できます。
Outlookの迷惑メール設定をすると相手に伝わる?
受信拒否リストに追加したアドレスからメールが送信されると、Outlook側のサーバ上で削除されるため、迷惑メール設定が相手に伝わることはありません。送信者にはリターンメールなども届かないので、特定の差出人からのメールを受信したくない場合は気兼ねなく対処しましょう。
Outlookの迷惑メール設定を解除する手順
ここでは、迷惑メール設定を解除する手順について状況別に解説します。
特定のメールが迷惑メールフォルダに振り分けられる場合
自動振り分け機能により、特定のメールが迷惑メールフォルダに入るのを解除したい場合は、以下の手順で対応します。
1. 迷惑メールフォルダで解除したいメールを開く
2.「迷惑メールではない」をクリックして「OK」を選ぶ
メール受信拒否を解除したい場合
特定の差出人のメール受信拒否を解除したい場合は、以下の手順で行います。
1.右上の歯車マークをクリックする
2.「メール」をクリックする
3.「迷惑メール」をクリックする
4.「ブロックする差出人およびドメイン」をクリックする
5.受信拒否を解除したいアドレスの右にあるゴミ箱をクリックする
6.「保存」をクリックする
企業がOutlookを安全に使う方法
最後に、メールセキュリティを強化し、より安全にOutlookを使う方法を紹介します。
テキスト形式を利用する
Outlookは初期設定のままで使用するとセキュリティ上の不安があります。業務でOutlookを使う場合は、セキュリティの脆弱性が指摘されるHTML形式ではなく、テキスト形式を利用することが推奨されています。
メールセキュリティサービスを導入する
Outlookに標準で搭載されているセキュリティ機能だけでは、すべての攻撃を防ぐことは難しいため、安全性を高めたい場合はメールセキュリティサービスの導入をおすすめします。Outlookに潜むセキュリティのリスクについては、下記の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:Outlookセキュリティ対策|メールの脅威から企業を守る設定と運用術
まとめ
迷惑メールが頻繁に届いている状態を放置していると、業務効率が低下するだけでなく、セキュリティリスクも高まります。メールの送受信を安全に行うためには、Outlookで迷惑メール設定を行い、適切な対策を講じることが大切です。
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