公開日

2026年7月28日

デジタルフォレンジックの費用相場|料金が変動する要因や調査会社を選ぶポイントを解説

デジタルフォレンジックの費用相場|料金が変動する要因や調査会社を選ぶポイントを解説

デジタルフォレンジック調査の費用相場や料金が変動する要因を明確に把握することで、インシデント発生時に予算を抑えつつ迅速に対応できます。また、万が一に備えて「事前にどのようなデータを保管しておくべきか」を知ることで、調査費用そのものを抑えることが可能です。 本記事では、実績や対応範囲を基準とした適切な調査会社を選ぶポイントまで詳細に解説します。企業の社会的信用を守るための体制構築に役立ちます。

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デジタルフォレンジック調査の費用相場

デジタルフォレンジック調査の費用は、対象機器や種類によって変動します。ここでは、費用相場を解説します。

費用相場の目安

デジタルフォレンジック調査の費用相場は、対象機器1台あたり数十万円から数百万円と幅広くなっています。簡易的な保全や解析であれば20万円から50万円程度で収まるケースもありますが、高度な解析やサーバ調査では100万円を超えることが一般的です。

調査の難易度や機器の種類によって金額は大きく変動します。スマートフォンやパソコンのデータ復元を伴う詳細な調査では、1台あたり50万円から80万円程度の予算が必要となるケースが多く見られます。

なお、多くの調査会社では初期相談や概算見積もりを無料で受け付けており、正式に依頼する前におおよその費用感を把握できる場合があります。

※参考:|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

費用体系の種類

費用体系には、主に「タイムチャージ型」と「定額料金型」の2種類が存在します。タイムチャージ型は作業時間に応じて費用が計算されるため、調査が長期化するほど高額になります。

定額料金型は機器1台あたりの基本料金が固定されているため、予算の計画が立てやすいという特徴があります。初期診断費用や報告書作成費用が基本料金に含まれているか、あるいは別料金となっているかは各調査会社によって異なります。契約を締結する前に、費用の内訳を詳細まで確認することが重要です。

また、想定を超えるデータが見つかった場合など、当初の見積もりから費用が追加されるケースもあるため、追加費用が発生する条件についても事前に取り決めておくと安心です。

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デジタルフォレンジックの費用が変動する要因

デジタルフォレンジック調査の費用は一律ではなく、状況によって変動します。金額を左右する主な要素を把握することが大切です。

調査対象となる機器・媒体

調査対象となる機器の種類や媒体の数によって費用は変動します。パソコンやスマートフォンは比較的安価に調査できる傾向にありますが、サーバやネットワーク機器は構造が複雑であるため解析費用が高額になります。対象機器の台数が増えるほど、比例して総額も上がります。

調査内容・目的

調査を行う内容や目的によって料金が異なります。単にデータを復元するだけの作業に比べて、削除された履歴の復元や不正アクセスの経路特定、マルウェアの検出などは高度な解析技術を要するため費用が高くなります。裁判所に提出する証拠としての報告書を作成する場合も費用が加算されます。

データ容量や台数

解析するデータの容量や対象機器の台数は、費用に直接影響します。容量が大きくなるほどデータの抽出や解析に費やす時間が長くなり、タイムチャージ料金や基本料金が上昇します。複数の端末を同時に調べる場合は、端末の台数分だけ費用が掛け算で増えていくことが一般的です。

緊急対応の有無

緊急で調査を開始する必要があるかどうかによっても費用は変動します。インシデント発生直後で、夜間や休日に即日対応を依頼する場合は、特急料金や緊急対応費といった追加費用が請求されます。通常のスケジュールで調査を進める場合に比べて、費用負担は大きくなります。

そのため、緊急性の高い案件では、事前に緊急対応時の料金体系を確認しておくことが、想定外の出費を防ぐうえで有効です。

事前のアラートログやメール・チャットデータの保管状況 

インシデント発生前からアラートログやメール、チャットなどのデータを適切に保管しているかどうかも、デジタルフォレンジック調査の費用に影響します。必要なログや通信履歴が十分に残されていれば、調査対象や発生時期を迅速に特定しやすくなり、解析にかかる時間や工数を抑えられます。

一方、証拠となるデータが不足している場合は、調査範囲の拡大や追加の解析が必要となり、費用が増加する可能性があります。平時からログ管理やメールアーカイブなどの証拠保全体制を整備しておくことが、迅速かつ効率的な調査につながります。

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デジタルフォレンジック調査を依頼したほうがよいケース

社内でセキュリティ上の問題が発生した際、専門会社へ調査を依頼すべき具体的な場面について解説します。

情報漏洩が疑われる場合

顧客情報や機密データが外部に流出した可能性がある場合は、早急な調査が必要です。フォレンジック調査を行うことで、どのデータが、いつ、どのような経路で外部に送信されたのかを正確に特定できます。流出範囲を明確にすることは、関係各所への報告や被害の最小化に直結します。

※参考:漏えい等の対応とお役立ち資料 |個人情報保護委員会

従業員による不正が疑われる場合

社内データの不正持ち出しや横領、勤務怠慢などの疑いがある従業員への調査にも有効です。対象者が操作したパソコンやスマートフォンの削除されたデータを復元し、不正行為の証拠を確保します。客観的な証拠を揃えることで、労務問題や法的な手続きを円滑に進める基盤となります。

※参考:営業秘密~営業秘密を守り活用する~ (METI/経済産業省)

サイバー攻撃を受けた場合

外部からの不正アクセスやランサムウェアなどのサイバー攻撃を受けた際は、原因究明のために調査を依頼します。攻撃者が侵入した経路や脆弱性を特定し、システム内に残された不審なプログラムを検出します。これにより、確実な復旧作業と再発防止策の立案が可能になります。

※参考:サイバーセキュリティ経営ガイドラインと支援ツール(METI/経済産業省)

インシデントが発生した場合

機器の予期せぬ挙動やシステム障害など、原因が不明なインシデントが発生した際も活用されます。人為的なミスなのか、プログラムの不具合なのか、あるいは悪意ある攻撃なのかを切り分けるために、ハードウェアやログの整合性を検証し、事象の背景にある真実を明らかにします。

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デジタルフォレンジックに備えた事前対策が重要

デジタルフォレンジックは、インシデント発生後に調査を行うだけでなく、平時から証拠を適切に保全できる環境を整えておくことも重要です。事前の備えによって、有事の際に必要なデータを速やかに確認しやすくなり、原因究明や被害状況の把握を円滑に進められます。

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デジタルフォレンジック調査の費用を抑えるポイント

デジタルフォレンジック調査の実施にあたり、費用負担を軽減するための具体的な対策を解説します。

事前フォレンジックの導入

インシデントが発生してから対応を始めるのではなく、平時からフォレンジックを見据えた環境を整備しておくことが重要です。ログやメールなどのデータを適切に保全できる仕組みを導入しておけば、調査対象を迅速に特定しやすくなり、調査期間や費用の削減につながります。また、証拠の散逸や改ざんを防ぎ、原因究明や法的対応を円滑に進められる点もメリットです。

被害発生後は機器を不用意に操作しない

インシデントの発生後、対象の機器を不用意に操作しないことが費用を抑える対策となります。端末を操作すると、内部のログデータが上書きされたりタイムスタンプが変更されたりして、解析の難易度が上昇します。作業工程が増えることで調査費用が高騰するため、電源を切るなどして現状を維持することが重要です。

※参考:サイバーセキュリティ経営ガイドラインVer3.0 実践のためのプラクティス集 第4版|独立行政法人 情報処理推進機構

調査範囲を明確にする

調査を行う範囲や目的を明確にすることは、余計な費用の発生を防ぐ要因となります。すべての端末やサーバを調査するのではなく、対象となる機器や調査期間を事前に絞り込むことで、費用や工数の削減が可能です。必要な範囲を見極めることで、効率的な調査が実現します。

事前に見積もりを比較する

複数の調査会社から事前に見積もりを取得し、内容を比較することが重要です。提示された金額だけでなく、初期診断費用や報告書作成費用が基本料金に含まれているかを確認します。自社の状況に適したプランを選択することで、不要なオプション費用を省き、総額を抑えることが可能になります。その際、見積もりの安さだけで判断すると、後から追加費用が発生して割高になる場合もあるため、費用の総額と対応範囲のバランスを見て選ぶことが大切です。

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デジタルフォレンジック調査会社を選ぶポイント

デジタルフォレンジック調査を依頼するにあたり、自社に適した調査会社を見極めるための基準を解説します。

実績・導入事例を確認する

調査会社を選ぶ際は、過去の実績や導入事例を確認することが重要です。官公庁や大手企業への導入実績がある会社は、高度なセキュリティ基準を満たしている指標となります。また、自社が直面しているインシデントと類似した事案の解決実績が豊富であるほど、迅速かつ正確な対応が期待できます。

対応できる調査内容を確認する

各調査会社によって得意とする領域や対応可能な範囲が異なるため、詳細な確認が必要です。パソコンやスマートフォンの解析だけでなく、ネットワークログの抽出やクラウド環境の調査に対応しているかを見極めます。自社のシステム環境に適した技術を有している会社を選ぶことが重要です。

緊急対応が可能か

インシデント発生時は即座の初動対応が被害拡大を防ぐため、緊急対応の可否が重要な基準となります。24時間365日体制で相談を受け付けているか、あるいは依頼から現地での保全作業やリモート調査の開始までが迅速であるかを確認します。サポート体制の速さは選定における要素となります。

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まとめ

デジタルフォレンジック調査は、セキュリティインシデントの発生時に原因究明や法的証拠の確保を行うために重要な手続きです。費用相場は機器1台あたり数十万円から数百万円と状況によって異なり、対象機器の種類やデータ容量、緊急対応の有無によって変動します。

費用を抑えるためには、被害発生後に端末を不用意に操作せず、調査範囲を明確に絞り込むことが不可欠です。実績が豊富で、自社のシステム環境に適した調査内容に対応でき、迅速な初動対応が可能な調査会社を事前に比較して選定することが、企業の社会的信用を守ることに繋がります。

また、有事の際に慌てないためには、平時からログやメールなどの証拠となるデータを適切に保全できる体制を整え、依頼先まで調べておくことも重要です。デジタルフォレンジック調査は高額になるケースもありますが、メールアーカイブを導入して日頃から証拠を保存することで、調査対象の絞り込みや調査時間の短縮、費用負担の軽減につながる可能性があります。

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