公開日

2025年9月26日

メールサーバの仕組みとは?構築する流れや注意点について解説

メールサーバを構築する流れや注意点について解説

自社のメールサーバの刷新をしたいと考えている担当者もいるでしょう。

本記事では、メールサーバの仕組みや構築する流れについて解説しています。メールサーバに関わる注意点についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。

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メールサーバとは

メールサーバとは、電子メールの送受信を管理・制御するためのサーバのことです。インターネット上でメールをやり取りする際には、このメールサーバによってそれぞれのメールを正しく送受信できます。

具体的には、送信側で利用される「SMTPサーバ(送信サーバ)」と、受信側で利用される「POPサーバ」や「IMAPサーバ」に分かれており、これらが連携することでやり取りが可能になります。

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メールを送受信する仕組み

メールの送受信は、SMTP、POP、IMAPなどのサーバを使って行われます。SMTPという送信方式と、POPやIMAPという受信方式があり、それぞれに対応したサーバ(SMTPサーバ、POPサーバ、IMAPサーバ)でメールを管理します。

送信者がメールを作成して送信をすると、そのメールはSMTPサーバを通して宛先のメールサーバに転送される仕組みです。宛先のメールサーバにメールが到着すると、受信者はPOPまたはIMAPを用いてそのメールを受け取ります。

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各メールサーバの役割

ここからは、各メールサーバの役割を詳しくみていきましょう。またこの見出しでは、メールの送受信にも関わってくるDNSサーバについても解説します。

SMTPサーバ

SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバは、メールを送信する際に使われるサーバで、送信者から宛先のメールサーバへメッセージを中継・配信する役割を持っています。

メールを送信すると、まずSMTPサーバに接続され、そこから宛先のドメインに対応するメールサーバへと順次転送されます。SMTPサーバは送信専用であり、メールの受信には対応していません。

POPサーバ

POP(Post Office Protocol)サーバは、受信者がメールを受け取るために利用するサーバです。サーバ上に届いたメールをユーザの端末にダウンロードし、その後サーバからメールが削除されます。

POPサーバでは、ローカルにデータが保存されるため、インターネット接続がなくてもメールを閲覧できます。ただし、メールをダウンロードした端末以外では同じ内容を確認できないため、複数の端末を使いたい場合には向いていません。

IMAPサーバ

IMAP(Internet Message Access Protocol)サーバは、メールをサーバ上で管理しながら受信・閲覧できるサーバです。ユーザの端末にメールをダウンロードせず、サーバ上のメールボックスにアクセスして内容を確認します。

IMAPサーバは、メールの情報がサーバに保存されるため、複数の端末から同じメールボックスにアクセスしても、常に最新の状態が保たれます。スマートフォンやパソコンなど、複数の端末を使っている人に向いているでしょう。

DNSサーバ

DNS(Domain Name System)サーバは、メールの送信先を正しく特定するために用いるサーバです。ドメイン名を、通信に使うIPアドレスへ変換する役割を果たします。

メールを送信する際、宛先アドレスに含まれるドメイン名をもとに、送信側のSMTPサーバがDNSサーバへ問い合わせを行い、そのドメイン宛のメールを受け取るためのメールサーバを確認します。

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メールサーバを構築する際の流れ

ここでは、メールサーバを構築する際の流れについて解説します。

要件の定義

メールサーバを構築する際には、まず要件定義を行います。どのような機能が必要かなどを洗い出した上で、メールサーバのソフトウェアを選択します。また、何人のユーザがメールを使うのかも明確にしておきましょう。

あわせて、どれだけのセキュリティ性を持たせるかどうかも検討する必要があります。

構築作業とテストの実施

要件が固まったら、実際の構築作業に入ります。ドメイン名・ホスト名の設定、DNSサーバの設定、メールサーバをインストールするなどの作業を順に進めていきます。

構築が完了したら、次は動作確認を目的としたテストを実施します。送信・受信の基本動作を含め、設計通りに動作するかどうかの検証を行いましょう。

サーバの移行

元々使用していたサーバを新たなサーバに変更する際には、構築作業の後にサーバの移行作業が必要です。既存サーバから新しいサーバへ移行する場合は、慎重な作業が必要です。データ形式やユーザ管理方法を確認した上で、メールデータを移行しましょう。

その後サーバを移行する作業に入りますが、ユーザが不便を感じないスムーズな移行が理想的です。事前にテスト環境で作業を行い、問題がなければ本番環境で切り替えを進めましょう。

運用開始

テストが完了し、準備が整ったら、いよいよメールサーバの本格運用がスタートします。運用開始後は、メールの送受信が正常に行われているかを定期的に監視し、ログの確認やトラブル対応の体制を整えておきましょう。

また、TLS/SSLによる暗号化やスパム対策などセキュリティ面について日常的な対策を施し、信頼性の高いメール環境を維持してください。

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メールサーバに関する注意点

ここでは、メールサーバに関する注意点について解説します。

POPとIMAPの違いを理解する

メールサーバを選択する際には、POPとIMAPの違いを理解しましょう。各メールサーバの役割でも解説したとおり、メールの受信方式は、大きくPOPとIMAPの2つに分かれます。

POPはサーバから端末にメールをダウンロードし、その後サーバ上のデータを削除する仕組みで、1台の端末での利用に適しています。IMAPはメールをサーバ上に残したまま管理する方式で、複数のデバイスから同じメールを確認・操作できる点が特徴です。

自社の運用スタイルに合った方式を選択すれば、よりスムーズに業務を進められます。

サーバ会社の違いを理解する

詳しくは後述しますが、サーバを提供している企業のサービスを利用する際には、各々の違いを理解しておきましょう。使える機能やサポート体制などを比較検討することが大切です。また、サーバ会社によっては、希望する方式が使えないこともあります。

自社の用途に合った信頼できるサーバ会社を選ぶことで、より安定した運用が実現されます。

トラブルへの備えをしておく

メールサーバは業務に直結するシステムであるため、トラブルへの備えが欠かせません。たとえば、メールサーバに接続できない、エラーが表示されるといったトラブルが考えられます。

トラブル発生時の対応手順をあらかじめ定めておき、スムーズに対応できる体制づくりが重要です。

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メールサーバの種類と選び方

自社でメールサーバを構築するのではなく、サーバを提供している企業のサービスを利用する方法もあります。その方法を取る場合には、種類と選び方について把握しておきましょう。以下、詳しく解説します。

レンタルサーバを選ぶ

レンタルサーバは、すでに構築された環境を借りてメールサーバを利用する方式です。構築は業者が担い、利用者がすぐに利用開始できる点がメリットといえます。

また、レンタルサーバの場合は、Webサーバ機能も持っている点が特徴です。独自ドメインを持ちたい際にも向いているでしょう。

クラウドサーバを選ぶ

クラウドサーバは、クラウド上でサーバを構築・運用する方式です。インターネットがつながる環境であれば、自由にメールの送信・受信が可能です。

セキュリティ性にも優れており、必要な対策を画一的に施せる点がメリットといえるでしょう。

無料のサーバを選ぶ

比較的小規模に事業を行うなら、無料のサーバもおすすめの選択肢です。無料サーバを用いたメールは使い慣れている人も多く、導入の手軽さやコスト面では大きなメリットがあります。また、アカウントを持っていれば複数の端末からスムーズにやり取りができます。

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まとめ

メールサーバを構築する際には、SMTPやPOP、IMAPなどのサーバが持っている役割を理解することが大切です。必要な知識を事前に身に付け、適切な手順を踏んで構築・管理を進めましょう。

もし安全かつ快適にメールを利用したいと考えているなら、ぜひCloud Mail SECURITYSUITEの活用をご検討ください。メールに関わるサービスを網羅しており、どのような環境にも対応可能です。価格を抑えつつメール環境を整えたい際には、ぜひお問い合わせください。

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