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公開日

2025年5月23日

更新日

2025年6月2日

サプライチェーンリスクとは?種類と特徴、主な原因とセキュリティ対策の基本を解説

サプライチェーンリスクとは、製品やサービスがユーザに届くまでに発生が懸念されるさまざまなリスクのことです。この記事では、想定されるサプライチェーンリスクや発生する要因、対策方法について解説します。サプライチェーンリスクに備えたい企業の担当者は、ぜひ参考にしてください。

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サプライチェーンリスクとは?意味と注目される背景

サプライチェーンリスクの意味とその背景、ならびにサプライチェーンマネジメント(SCRM)について解説します。

そもそもサプライチェーンとは

サプライチェーンとは、製品が開発されてからユーザに届くまでの過程を指す言葉です。ユーザが製品を手に取るまでには、製品の開発、原材料の調達、製造、物流、販売といった一連の流れがあります。これらのすべてにさまざまな事業者が関わっていることを、鎖のつながりになぞらえて、サプライチェーンと呼ばれています。

サプライチェーンリスクとは

サプライチェーンリスクとは、前述したサプライチェーンの流れのいずれかの過程が途絶えたり、滞ったりすることです。従来は、台風や地震などの自然災害や工場の閉鎖といった物理的な原因を起因とするリスクが大半でした。

しかし、昨今は、セキュリティ対策が十分でない自社や関連企業がサイバー攻撃を受けることで、サプライチェーンが途絶えたり滞ったりするリスクを指す流れに変わってきています。

関連記事:サイバー攻撃とは?目的や対策方法、被害事例や種類をわかりやすく解説

サプライチェーンリスクマネジメント(SCRM)が注目されている

サプライチェーンリスクマネジメント(SCRM)とは、サプライチェーンリスクを低減するための取り組みを指す言葉です。サプライチェーンに影響することが想定されるリスクを特定・評価し、対策案を策定します。

サプライチェーンリスクマネジメントでは、自社のみならず、サプライチェーンで関係する企業全体がセキュリティ対策の構築に関与すべきとしています。サプライチェーンの弱点を悪用した攻撃は、情報セキュリティの脅威のなかでも、上位を占めており、自社のセキュリティ強化とあわせ、関連企業の対策が求められます。

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主なサプライチェーンリスクの種類と特徴

サプライチェーンリスクの種類はさまざまです。ここでは、代表的な3つのリスクについて解説します。

ビジネスサプライチェーン攻撃

ビジネスサプライチェーン攻撃とは、ターゲットとなる企業の関連企業や委託先への攻撃を足がかりに、不正アクセスを試みる攻撃手法です。大企業の多くは、厳重なセキュリティを講じており、不正アクセスは容易ではありません。

そこで、関連企業や委託先の脆弱なシステムを起点に、標的とする企業のネットワークやシステムへ侵入します。ターゲットとなった企業は、内部情報や機密情報が漏洩し、信頼低下や取引停止などにつながります。

関連記事:不正アクセスとは?該当行為や原因・手口・対策・被害時の対応・事例を解説

サービスサプライチェーン攻撃

サービスサプライチェーン攻撃とは、ターゲットである企業が導入・利用しているサービスの提供元に攻撃を仕掛ける手法です。​クラウドサービス​事業者​や、外部のITプロバイダなどのシステムやデータに不正アクセスし、ターゲット企業の内部に入り込みます。

サービスの提供元がマルウェアに感染すると、ターゲットとなる顧客のみならず、ユーザや関連企業も影響を受けかねません。また、サービス提供者のサーバがダウンすると、被害の拡大が懸念されます。

関連記事:マルウェアとは?種類、脅威や影響、必要な対策をわかりやすく解説

ソフトウェアサプライチェーン攻撃

ソフトウェアサプライチェーン攻撃は、ソフトウェアの開発・製造・提供工程のいずれかに侵入し、不正コードやマルウェアを仕込む攻撃手法です。特定のターゲットを狙い撃ちせず、不特定多数の企業を無差別に攻撃することが大半です。

不正コードやマルウェアが混入したソフトウェアに対し、攻撃者は不正なアップデートプログラムを提供します。ユーザがアップデートを実施することで、マルウェアがシステムに感染します。

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サプライチェーンリスクが発生する主な原因

サプライチェーンリスクが発生するきっかけとして、主に3つの原因が挙げられます。

関連企業や委託先の脆弱性を踏み台に自社が攻撃される

関連企業や委託先のセキュリティ対策が万全でない場合、悪意ある第三者に侵入される恐れがあります。不適切なセキュリティ対策の例として、以下が挙げられます。

  • OSやアプリケーションを最新の状態にしていない
  • VPNを脆弱なまま放置している
  • クラウドサービスの認証・アクセス権限といった設定が完了されていない

セキュリティが脆弱なサプライチェーン企業への攻撃をきっかけに、連鎖的に被害に遭うことが想定されます。これにより、サプライチェーン全体が混乱し、信頼の低下につながりかねません。

関連企業の被害に巻き込まれる

関連企業がサイバー攻撃の被害に遭い、システムが停止すると、自社にも影響を及ぼすことが考えられます。想定される例として、以下が挙げられます。

  • 製品の完成に必要な部品が納品されない
  • 業務が停止し、サービスが利用停止になる

関連企業がサイバー攻撃を受け、機密情報や個人情報が漏洩したことをきっかけに、自社の情報資産が漏洩する事態も十分に起こり得ます。

関連記事:情報漏洩とは?原因やリスクと企業が取るべき対策をわかりやすく解説

内部不正行為や人為的ミスが引き金となる

内部関係者の不正行為により、被害に遭う場合があります。例として、以下が挙げられます。

  • 意図的に機密情報や重要書類を外部に持ち出す
  • 社外秘の情報を競合他社に販売する

また、自社や関連企業の従業員や関係者による人為的ミスが、サプライチェーンリスクの発端となるケースもあります。例として、以下が挙げられます。

  • 誤って機密情報を公開する
  • アクセス権限の設定を誤り、外部からのアクセスが可能になる
  • 機密情報を含めたメールを不特定多数に送信する
  • バックアップの管理が不十分でデータが喪失する

ここでいう、内部関係者は、自社の従業員のほか、関連企業、委託先などの従業員も含まれます。

関連記事:内部不正による情報漏洩を防ぐ対策のポイントとは

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サプライチェーンリスクを軽減するための対策方法

サプライチェーンのリスクをゼロにすることは困難でしょう。ただし、対策を講じることでリスクを軽減させられます。ここでは、5つの対策を解説します。

自社のセキュリティ状況を把握し必要な対策をする

サプライチェーンリスクに備えるためには、自社や関連企業のセキュリティ状況を鑑みて、必要な対策を実施することが重要です。以下の手順で、課題の洗い出しから対策まで行います。

  1. サプライチェーンの全体像を可視化する
  2. 各プロセスのリスクを特定する
  3. リスクの発生確率と影響度を数値化する
  4. リスクに優先順位を付けて、対策を考える

必要な対策例として、以下が挙げられます。

  • 個人が利用する端末のセキュリティを強化する
  • パソコンやタブレットがマルウェア感染や不正アクセスの被害に遭った場合の初動を事前に決めておく
  • エンドポイント、クラウド、ネットワークなど、各階層で適切なセキュリティ検知・監視を行う

関連企業のリスク評価をし、必要な場合はセキュリティ対策を依頼する

自社はもちろん、関連企業から被害が波及するリスクを想定して、セキュリティ対策の厳格な見直しが重要です。関連企業の選定基準へのセキュリティ案件の追加や、企業間での定期的なセキュリティ監査の実施を行うことが、セキュリティ強化につながるでしょう。

委託先や導入製品の選定は慎重に進める

委託先や導入製品を選定する際は、ISMS認証を取得しているかどうかを確認しましょう。ISMSとは、企業が総合的にセキュリティ管理を行うための運用システムです。ISMS認証を取得している企業は、適切な情報セキュリティ対策を実施していると客観的に証明されています。

サプライチェーン企業とセキュリティ契約を結び、責任の所在を明確にしておく

サプライチェーン企業とセキュリティ契約を結ぶ際は、インシデントが発生したときの対処法を事前に決めておき、契約書に記載しましょう。情報セキュリティの責任範囲を明確にすることで、対応の遅れや混乱を防ぎ、リスクが軽減します。

あわせて、セキュリティポリシーを共有し、遵守を要求します。関連企業のセキュリティポリシーや監査結果を定期的に確認し、不備があった際は改善を求めましょう。

セキュリティ教育を徹底する

技術的なセキュリティ対策とあわせて、企業全体でのコンプライアンス意識の改善が重要です。従業員1人ひとりが情報セキュリティの重要性を理解し、適切な行動を行うためには定期的な研修や教育が欠かせません。研修や教育には具体的な被害事例をもとにした訓練が役立つでしょう。また、内部不正を防ぐために、不正行為を実行しにくいシステムの構築も必要です。

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まとめ

昨今、サプライチェーンリスクの発生要因として、サイバー攻撃が増加しています。サプライチェーンリスクの対策は、自社のみならず関連企業や委託先のリスク管理にも目を向ける必要があります。

サイバーソリューションズ株式会社では、コストパフォーマンスに優れ、さまざまなインフラ環境に対応したメール関連のサービスを提供しています。脅威防御対策・標的型攻撃対策をはじめ、なりすましによる被害や情報漏洩、マルウェア感染を防止するセキュリティ・管理機能が充実しています。サプライチェーンリスク対策に、ぜひ利用をご検討ください。

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