公開日

2025年10月21日

クラウドとオンプレミスの違いとは?メリット・デメリット・選び方まで解説

クラウドとオンプレミスの違いとは?メリット・デメリット・選び方まで解説

企業のITインフラを検討する際、「クラウド」と「オンプレミス」は重要な選択肢です。しかし、「どちらが自社に最適なのか」「コストやセキュリティ面でどう違うのか」といった点で、選択に迷うケースは少なくありません。

この記事では、クラウドとオンプレミスの基本的な違いから、それぞれのメリット・デメリット、選び方のポイントまでをわかりやすく解説します。さらに、両者の長所を生かす「ハイブリッドクラウド」という新たな選択肢も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

Cloud Mail SECURITYSUITEのサービス資料を受け取る

クラウドとは

クラウドとは、インターネットを通じて専門業者が提供するIT基盤やソフトウェア を利用するサービス形態のことです。従来のように自社でサーバ などの物理的な機器を保有・管理する必要はなく、システムに必要な資源は全てサービス提供者から借りて利用します。

データもネットワーク上の仮想空間に保管されるため、従業員は場所を問わず会社のシステムにアクセス可能です。時間や場所にとらわれない働き方はテレワークと親和性が高く、多くの企業で導入が進んでいます。

PPAP対策やメールセキュリティ強化サービス

資料ダウンロード

オンプレミスとは

オンプレミスとは、サーバやソフトウェアなどのITシステムを自社で保有し、自社の管理下で運用する形態を指します。「自社運用型」とも呼ばれ、近年普及したクラウドサービスと区別するために使われるようになりました。

機器の選定からシステム構築、日々の保守、セキュリティ対策まで、全てを自社で柔軟に管理できるのが特徴です。サーバは自社内に設置するだけでなく、データセンターを借りて自社機器を運用する「ハウジング」といった形態もあります。

PPAP対策やメールセキュリティ強化サービス

資料ダウンロード

クラウドとオンプレミスの違いを解説

クラウドとオンプレミスの本質的な違いは、ITインフラを自社で所有・管理するか、外部サービスとして利用するかにあります。

オンプレミスは、サーバなどの物理機器を自社で購入・設置し、システムの構築・運用を自社の責任で行う従来型の方式です。一方、クラウドは事業者が提供するITリソースをインターネット経由で利用します。この所有形態の違いは、初期費用や運用コスト、柔軟性に大きな差をもたらします。

PPAP対策やメールセキュリティ強化サービス

資料ダウンロード

クラウドのメリット

クラウドの導入は、コスト・利便性・柔軟性・スピードの面でメリットを得られます。以下で具体的に解説します。

運用コスト が抑えられる

クラウドでは、自社でサーバなどの機器を購入・保有する必要がありません。インフラの維持管理もサービス提供会社に一任できるため、高額な初期投資や専門スタッフの人件費を大幅に削減可能です。利用量に応じて支払うプランを選べる場合もあり、無駄な出費を抑えられます。

環境を選ばず利用できる

インターネットに接続できれば、パソコンやスマートフォンなどデバイスを問わず、いつでもどこでも業務を行えるのがクラウドの魅力です。離れた場所にいるメンバーともスムーズな情報共有や共同作業が可能になり、生産性が向上するとともに、リモートワークといった柔軟な働き方の実現にもつながります。

容量や性能を変更しやすい

自社サーバでは機器の購入や設定にコストと手間がかかりますが、クラウドでは管理画面から操作してストレージ容量や処理性能を即座に増減できます。事業の成長や需要の変動に合わせ、必要な分だけリソースを柔軟に調整できるため、常に最適なコストで運用が可能です。

短期間で利用を開始できる

クラウドは、システム基盤がすでに用意されているため、開発期間を待たずに即座にサービスを利用できます。スピードが成功を左右するビジネスシーンにおいて、数ヶ月かかることもある自社開発と比べ、迅速に環境を整備できることは競争上の強みとなります。

PPAP対策やメールセキュリティ強化サービス

資料ダウンロード

クラウドのデメリット

クラウドは、完成されたサービスであるため、カスタマイズや連携の面で、次のような制約が生じることがあります。

カスタマイズがしづらい

クラウドは、自由に設計できるオンプレミスと異なり、カスタマイズの自由度が低い点が課題です。これは、事業者が提供するOSや仮想環境など、決められた選択肢の範囲内でシステムを構築する必要があるためです。自社独自の仕様や、細部まで最適化された環境を求める場合、クラウドの導入は不向きといえます。

自社システムと連携ができない場合がある

クラウドは提供事業者側が定めた特定のOSや環境で運用されます。そのため、独自開発した受発注システムなど、社内の既存システムと仕様が合わずに連携できないケースもあります。導入後にシステムが正常に稼働しない事態を避けるため、事前に互換性の有無を確認しておくことが不可欠です。

PPAP対策やメールセキュリティ強化サービス

資料ダウンロード

オンプレミスのメリット

自社でインフラを構築・管理するオンプレミスだからこそ得られる、3つのメリットを解説します。

カスタマイズがしやすい

オンプレミスは、自社の業務フローに合わせてシステムを自由に設計・構築できる点が大きな強みです。現在利用中の社内ツールともスムーズに連携させられるため、独自の運用ルールに最適化された環境を実現できます。

セキュリティを強化できる

自社内にシステムを構築するオンプレミスは、強固なセキュリティを実現します。外部ネットワークから物理的に切り離した閉鎖的な環境で運用できるため、不正アクセスやサイバー攻撃のリスク低減が可能です。機密情報の漏洩リスクを抑えたい金融機関や公的機関など、高い安全性が求められる場合に最適な選択肢となります。

自社システムとの連携がしやすい

オンプレミスは自社環境に合わせてシステムを自由に設計できるため、既存の業務システムとの連携を柔軟に行えます。独自の仕様や複雑なデータ連携にも対応しやすく、現在利用中のツールともスムーズな接続が可能です。そのため、新しいシステムを導入する際の障壁が低く、円滑な移行を実現します。

PPAP対策やメールセキュリティ強化サービス

資料ダウンロード

オンプレミスのデメリット

オンプレミスはカスタマイズ性に優れる一方、費用・時間・手間の面で注意すべき点があります。

導入費用が高い

オンプレミスの構築には、高額な初期投資が避けられません。システム稼働に不可欠なサーバやネットワーク機器といった物理的なインフラ設備を、全て自社で調達・設置する必要があるためです。機器購入費や構築費用がかさみ、導入コストが大きくなります。

運用に手間がかかる

オンプレミスでは、自社で物理サーバなどの設備を管理・運用する必要があります。定期的なメンテナンスやカスタマイズだけでなく、システム障害が発生した際の対応も自社の責任です。復旧には専門知識を持つ技術者が不可欠であり、人的リソースの確保やコスト負担が大きくなります。

導入まで時間がかかる

オンプレミスでは、機器の選定・調達・設定といった準備段階に手間がかかるため、システムの利用開始までに期間を要します。システム設計から物理的な設置まで含めると、数ヶ月単位でかかることもあります。クラウドでは事業者が用意した環境を利用できるため、導入スピードに大きな差があります。

PPAP対策やメールセキュリティ強化サービス

資料ダウンロード

自社に合う環境の選び方

クラウドとオンプレミス、それぞれどのような企業に向いているのか、以下で具体的に解説します。

クラウドが合うケース

初期投資やサーバ管理のコストを抑え、迅速にシステムを導入したい場合にクラウドは最適です。事業の成長に合わせてリソースを柔軟に増減できるため、将来の規模拡大にもスムーズに対応可能です。まずは短期間の試用で自社業務との適合性を確かめたい、といったスモールスタートにも向いています。

オンプレミスが合うケース

自社の要件に合わせて自由にシステムを構築したい場合にオンプレミスは最適です。事業の根幹となる重要なシステムや、既存システムとの緊密な連携が不可欠なケースで強みを発揮します。特に、機密情報を自社管理下で厳重に保護したい場合や、金融・医療など厳しい法令順守 が求められる業界で選ばれています。

PPAP対策やメールセキュリティ強化サービス

資料ダウンロード

新たな選択肢「ハイブリッドクラウド」との比較

オンプレミスとクラウドの長所を組み合わせる「ハイブリッドクラウド」は、新たな選択肢として注目されています。

例えば、機密情報はオンプレミス、負荷変動の大きいWebシステムはクラウドといった適材適所の配置が可能です。既存資産を生かしつつクラウドの最新技術を取り入れられるため、DX推進における現実的な一手としても有効です。これにより、セキュリティやコスト、拡張性など、各システムの要件に応じた最適な環境を構築できます。

一方で、構成の複雑化による運用管理の負担増という課題もあるため、導入には多角的な検討が不可欠です。

PPAP対策やメールセキュリティ強化サービス

資料ダウンロード

まとめ

クラウドは低コストと柔軟性、オンプレミスは高いセキュリティとカスタマイズ性が強みです。どちらか一方ではなく、自社の事業内容や将来の展望、セキュリティ要件を総合的に評価し、ハイブリッドという選択肢も視野に入れて最適な環境を構築してください。

特にクラウドの利便性を享受する上で、セキュリティ対策は不可欠です。

お使いのMicrosoft 365やGoogle Workspaceのセキュリティに少しでも不安を感じるなら、「Cloud Mail SECURITYSUITE」の導入をご検討ください。本サービスは、脅威防御から誤送信対策(脱PPAP対応)、コンプライアンスのための長期アーカイブまで、企業のニーズに応える機能をオールインワンで提供します。

オンプレミス環境からクラウドへ移行する際は、専門チームが導入からデータ移行、運用開始まで丁寧にサポートします。IMAP同期やデータ受け渡し方式を活用し、メールや設定情報も安全に移行できるので、業務を止めずにスムーズにクラウド運用を始められます。

自社のメール環境をより安全で快適にするための具体的な方法を、まずは以下のリンクからダウンロードできる資料でご確認ください。

Cloud Mail SECURITYSUITEのサービス資料を受け取る