公開日

2025年12月3日

メールサーバへの接続に失敗する原因とは?エラーコード別の対処法を解説

メールサーバへの接続に失敗する原因とは

取引先とのやりとりやユーザへの情報発信など、ビジネスでメールを利用する機会は多くあります。しかし、何らかの原因によりメールサーバにエラーが生じるとメールの送受信ができず、ビジネスに支障が出かねません。

本記事では、メールサーバの接続に失敗する原因や対処法を、エラーコード別に解説します。

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そもそもメールサーバとは

メールサーバとは、メールの送受信に必要なサーバの総称です。

メールを送受信する際には、複数のサーバを経由して処理が行われます。それぞれのサーバがメールの送信・受信・保管・転送などの役割を果たすことで、メールを通じたスムーズなやりとりが可能となる仕組みです。そのため、メールサーバに何らかのエラーが発生すると、相手にメールを送れなくなります。

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メールサーバの種類と役割

メールサーバは、「SMTPサーバ」「POPサーバ」「IMAPサーバ」の3種類に分けられます。

SMTPサーバ

SMTPとは、メールの送信に使用される通信プロトコルです。SMTPサーバには、送信者のメールクライアントからメールを受け取り、宛先のメールサーバへ転送する役割 があります。

国内プロバイダの多くはSMTPサーバにアクセス制限を設けており、これにより送信されるメールの信頼性を担保しています。

POPサーバ

POPとは、メールの受信に使用される通信プロトコルです。POPサーバには、受信したメールを取り出して、閲覧できる状態にする役割があります。

POPサーバの特徴は、受信したメールをユーザの端末にダウンロードする点です。ダウンロードしたメールはオフラインでも閲覧できるため利便性が高まり、サーバ容量の節約にもつながります。

IMAPサーバ

IMAPとは、POPと同じくメールを受信するための通信プロトコルです。POPサーバとは異なり、IMAPサーバはメールをサーバ上に保管します。

メールの閲覧にはインターネット環境が必須ですが、「複数端末から閲覧できる」「チームで1つのメールアカウントを共有できる」などのメリットがあります。

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メールの送受信 にはDNSサーバも必要

メールの送受信には上記のようなサーバに加えて、DNSサーバも必要です。DNSとは「Domain Name System」の略称で、メールの配送先のサーバのIPアドレスを特定する役割があります。IPアドレスはネットワーク上の住所のようなもので、これが分からなければメールを送信先に届けることは不可能です。

そこでSMTPサーバは、送信相手のメールアドレスのドメイン部分から、DNSサーバに配送先の「MXレコード」を問い合わせて配送先メールサーバを特定します。 これによってネットワーク上の住所が明らかになり、メールを配送先に届けられるようになります。

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メール送受信の基本的な仕組み

メールの送信から受信までの基本的な流れをまとめると、以下の通りです。

  1. 送信者がメールを送る
  2. メールが送信者のSMTPサーバに送られる
  3. SMTPサーバが、宛先のメールアドレスのドメイン名からDNSサーバにIPアドレスを問い合わせる
  4. DNSサーバが宛先のIPアドレスを特定し、送信者のSMTPサーバに返送する
  5. 送信者のSMTPサーバが宛先のIPアドレスをもとに、受信者のSMTPサーバにメールを送る
  6. メールが受信者のメールボックスに保管される
  7. 受信者のメールソフトは、POPサーバまたはIMAPサーバを通じて受信したメールを取り出す
  8. 受信者がメールを閲覧する

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【エラーコード別】メールサーバへの接続に失敗したときの原因と対処方法

メールが送信できない原因は、エラーコードの種類で確認できます。ここからは、代表的なエラーコードの内容と、対処方法を解説します。

550エラー

「550エラー」は、同時に表示されるメッセージに応じて以下の2種類に分けられます。

550 Host Unknown宛先のメールサーバが見つけられない場合
550 User Unknown宛先のユーザ名が見つけられない場合

「Host Unknown」と表示される場合はメールアドレスの@の右側(ドメイン名)、「User Unknown」と表示される場合は@の左側(アカウント名)が誤っていることが原因です。宛先を確認し、正しいメールアドレスに修正する必要があります。

551エラー

「551エラー」は、宛先のメールアドレスが無効になっている場合に起こります。551エラーが表示された場合は、以下の点を確認します。

  • 宛先のメールアドレスが無効になっていないか
  • 宛先のメールサーバの契約が切れていないか

また、宛先のメールアドレスが誤っていないか確認することも重要です。

552エラー

「552エラー」は、宛先のメールボックスの容量をオーバーしている場合や、送信したメールの容量が大きすぎる場合に起こります。552エラーが表示されたら、まずは添付ファイルを圧縮するなどして、サイズを小さくします。

メールの容量を改善しても送信できない場合は、送信先にメールボックスの容量を空けてもらわなければなりません。メールボックスの容量が満杯になっていないか、相手に問い合わせることが推奨されます。

553エラー

「553エラー」は、宛先のメールサーバに拒否された場合に起こります。具体的には、以下のような原因が考えられます。

  • 送信元(自分)のメールアドレスが誤っている
  • 宛先のメールアドレスが存在しない
  • SMTP認証が無効
  • 認証されていない送信要求
  • 宛先の受信メールサーバからスパムメールと判定されている

このエラーが表示された際は、SMTP認証や、送信元アドレスの設定などの確認が必要です。

例:Outlookでの対処法

553エラーの対処法は、使用するメールソフトによって異なります。例えば、Outlookで553エラーが起こった際の対処法は、以下の通りです。

  1. Outlookを立ち上げる
  2. 「情報」から「アカウントの設定」を選択する
  3. メールアドレスを選択し、「変更」をクリックする
  4. 「アカウントの変更」の画面で「詳細設定」をクリックする
  5. 「送信サーバ」タブを選択する
  6. 「送信サーバ(SMTP)は認証が必要」にチェックを入れ、「受信メールサーバと同じ設定を使用する」を選択する

※バージョンにより表記が異なる場合があります。

554エラー

「554エラー」が「Service unavailable」といったメッセージとともに表示された場合は、宛先のメールサーバとの通信に問題が起きている可能性があります。この場合の原因は多岐にわたるため、エラーメールの本文からの特定が必要です。

具体的には、以下のような原因が考えられます。

  • 宛先のメールサーバがダウンしている
  • 宛先の迷惑メール対策によりメールが拒否されている
  • メール転送サービスの不具合が起きている

一方、554エラーが「Transaction failed」といったメッセージとともに表示される場合は、SMTP認証の未設定が原因であれば、認証を設定することで解消できる可能性があります。

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メールサービス独自のエラーコード

GmailやOutlookなどのメールサービスは、サーバエラーの発生時に独自のエラーコードを表示する場合があり、それぞれに応じた対処が必要です。数あるエラーコードのなかから、いくつかピックアップして紹介します。

Gmail

Gmail独自のエラーコードには、以下のようなものがあります。

エラーコード内容
421, “4.4.5” Server busy, try again later.サーバがビジー状態
421, “4.7.0”  Temporary System Problem. Try again later.システムに一時的な不具合が発生している
451, “4.3.0” Mail server temporarily rejected message.メールサーバで一時的にメールが拒否されている
550, “5.4.5” Daily sending quota exceeded.1日あたりの送信容量を超過している

Outlook .com(Exchange Online)

Outlook独自のエラーコードには、以下のようなものがあります。

エラーコード内容
421 RP-001Outlookサーバに接続しているメールサーバIPが、許可されたレートの制限を超過している
421 RP-002Outlookサーバに接続しているメールサーバIPが、この接続に関して許可されたレートの制限を超過している
421 RP-003Outlookサーバに接続しているメールサーバIPが、許可された接続の制限を超過している
550 SC-001Outlookのメールポリシーに違反している (タイトルや本文、IPやドメインの評価など、さまざまな原因が考えられる)

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メールサーバエラーを減らす方法

メールサーバのエラーによってメールを送信できないと、自社のビジネスにも影響を及ぼす可能性があります。エラーを減らすためには、以下の3点に注意が必要です。

送信元のセキュリティ設定を見直す

近年はなりすましメールやスパムメール対策として、送信ドメイン認証技術の重要度が高まっています。

SPFやDKIM、DMARCなどの送信ドメイン設定を正しく行えば、送信したメールが正規のものだと送信元ドメインの正当性を検証できるため、なりすましやスパム判定のリスクを下げることが可能です。 これによりメールの信頼性が高まり、宛先のメールサーバから不正なメールとして受信を拒否されるリスクを低減できます。

エラー通知やログを定期的に確認する

メールのエラー通知やログは、定期的に確認することが推奨されます。メール送受信のトラブルを早期に発見でき、頻発するエラー内容に応じて根本的な改善を講じることが可能です。

メール配信サービスを活用する

メール送受信のトラブルが多い場合は、メール配信サービスの利用も手段の1つです。

メール配信サービスは、大量メールの一斉送信やエラーメール管理、到達率向上などの機能を持つサービス です。メール配信サービスのなかには、エラーメールの管理に強みを持つ製品も少なくありません。原因解析やエラー率の監視機能を活用すれば、サーバエラーの抑制に役立ちます。

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まとめ

メールの送受信ができない理由は、宛先のメールアドレスの入力ミスやメール容量の超過、SMTP認証などさまざまです。エラーメールの記載内容から原因を特定し、適切に対処することが大切です。

また、メールの送受信トラブルは、メールサーバ側の問題で発生することもあります。

現在お使いのメールサーバに課題を感じている場合は、ぜひ「CYBERMAIL Σ」をご検討ください。法人向けメール専門企業ならではのノウハウを生かし、日本企業のニーズに応える豊富な機能を提供します。マルチドメイン管理により、グループ企業や複数のブランドも効率的に管理できます。

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